COLUMN

社員リレー投稿で“中の人”を見せる――共感を呼ぶSNS運用の始め方

――“1人の声”より“連続した多声”がブランド温度を上げる

1 はじめに:匿名アカウントから「顔のあるチーム」へ

企業公式 SNS は便利ですが、担当者の存在が見えにくいとフォロワーとの距離が開きがちです。そこで注目されているのが 社員リレー投稿。広報チームだけでなく営業・開発・カスタマーサクセスなど社内の “中の人” が週替わりで登場し、自分の言葉で仕事や日常を発信する方法です。フォロワーは「人が働いている現場」を感じ、コメントやシェアが増えやすくなります。しかも採用広報にも転用できるため、顧客ファン化と応募者増加を同時に狙える施策 としてスタートアップから老舗企業まで導入が進んでいます。

2 リレー投稿が効く3つの理由

1.アルゴリズムとの相性が良い

写真の雰囲気や文体が週ごとに変わることでタイムラインに“変化”が生まれ、スクロール中の視線を引き止めやすい。結果としてエンゲージメント総数が底上げされ、表示優先度も上がります。

2.共感ポイントが多層化する

一人の担当だけでは伝えきれない多面的なストーリーが並ぶため、フォロワーは自分と重なるエピソードを見つけやすい。これは「ブランド=自分ゴト」化への第一歩です。

3.投稿ハードルが下がる

* 担当者が年数回で済むため心理的・時間的負荷が分散。続けやすい体制が組めるのはチーム運用ならではの強みと言えます。



3 始める前に決めておく三つの約束

決めごとねらい小さなコツ
① バトンの順番途切れ防止Google スプレッドシートで半年分の担当表を作る
② 投稿フォーマット読みやすさ維持タイトル15字以内+本文250字以内+写真1枚を基本形に
③ 共有ガイドライン炎上リスク低減“公開して良い社内情報” を具体例付きで社内 Wiki に掲載

TIP

導入前に「試し投稿」用の非公開アカウントを作り、全員で練習しておくと安心感が高まります。


4 共感を呼ぶ文章と写真のコツ

・「私は」で書く


「当社では」より「私はこんな工夫をしています」のほうが読み手が人となりを想像しやすい。

・専門用語は1投稿1つまで

説明を挟む余白がなくなり、初心者が離脱するため。

・写真は目線 or 手元フォーカス

カメラ目線の笑顔と、作業に集中する手元カットを交互に出すと、親近感とプロフェッショナリズムが同時に伝わる。

・最後に質問を置く

例:「皆さんは仕事中の BGM、何を聴きますか?」――投げかけでコメント率が平均 1.4 倍に。

5 運用フェーズでのチェックポイント

1.週1固定曜日投稿

“毎週水曜 12 時” など習慣化された枠があるとフォロワーが待機しやすい。

2.5分以内の返信ルール

投稿直後のコメントに迅速に返事をするとスレッドが伸びやすい。広報がモニタリングし、必要に応じて担当者にパスを出す体制を。

3.月次ふりかえり会


いいね数・保存数・プロフィール遷移率を共有し「なぜ伸びたか/伸びなかったか」を簡潔に振り返る。成功例を横展開しやすくなる。

4.“担当タグ” を統一

投稿文頭に【#営業の山田】【#開発の佐藤】など固定タグを入れると後からまとめ読みしやすく、シリーズ感も出る。


6 成果を測るシンプル指標

指標目標値見方と改善例
投稿あたり平均いいねフォロワーの4%低い→写真が遠景すぎる可能性、人物アップに差し替え
コメント率1%低い→質問が抽象的、二択質問に変更
プロフィール遷移率2%低い→CTA が弱い、固定リンク導線を追記

7 よくあるつまずきと対策

・「書く時間が取れない」問題

テンプレートを用意し「今日の業務→学び→一言質問」の3ブロックで書くだけにすると 15 分で完成。

・ネタ切れ不安

Slack やチャットに「今日の小話」チャンネルを作り、普段の会話からネタ候補をストック。

・写真のクオリティ差

スマホの標準カメラ設定と簡単なトリミングルールを共有するだけでも統一感が出る。

8 始め方:小さく試して大きく育てる

1.パイロット版を4週だけ実施

コアメンバー4人で1周し、数値と感触を確認。

2.社内共有会で成功体験を共有

「いいねが◯倍」「採用候補者から DM が来た」など具体例を提示し、参加のハードルを下げる。

3.半年スケジュールへ拡張

前向きな声が集まったら全部署を巻き込み、上記のガイドラインで本格運用へ。

9 まとめ:社員の声は最大のクリエイティブ資産

 広告コピーよりも、現場の一言がフォロワーの心を動かす時代です。社員リレー投稿は特別な機材も予算も不要。「順番」「フォーマット」「ガイドライン」 の三つを決め、週1本から始めるだけで OK です。小さなエピソードを積み重ねれば、ブランドは匿名のロゴではなく“人の集合体”として認識され、商品の背景にあるストーリーごと愛されるようになります。
  来週の水曜、まずはあなた自身が第1走者としてバトンを握ってみてください。たった1回の投稿が、組織の文化とファンとの距離を変える第一歩 になります。


社員をどう巻き込めばいいか」「投稿内容の炎上リスクが心配」といった、運用開始前の不安や疑問はございませんか?私たち専門チームは、安全なガイドラインの作成から、社員へのインタビュー練習、ネタ出しの仕組みづくりまで、リレー投稿がスムーズに習慣化するよう、手厚くサポートいたします。中の人の魅力を最大限に引き出すお手伝いをさせていただきますので、まずはお気軽にご相談ください。皆様からのご連絡をお待ちしております!

商藝舎の視点

社員リレー投稿は、ブランドの「体温」をフォロワーに伝える強力な手段です。一人の広報担当では届けられない多様な視点や親近感を継続的に発信することで、フォロワーとの関係は一気に深まります。この記事をきっかけに、御社の「中の人」の力を最大限に引き出し、SNSを温かいコミュニティへと育てていただければ幸いです。

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