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1 はじめに──友だち追加直後は“高温ゾーン”
LINE公式アカウントで友だち追加した直後のユーザーは、アカウント(ブランド)への関心や好奇心が高く、ブランドメッセージを積極的に受け取る“高温ゾーン”にいます。
しかし、多くの運用担当者はこの「ゴールデンタイム」を活かしきれず、結果としてブロックや通知オフという「休眠」状態を招いてしまっています。本記事では、この「72時間の壁」を突破するための戦略を解説します。
2 なぜ72時間が重要か(高温ゾーン)
マーケティングには「72時間の法則」と呼ばれる経験則があります。これは、友だち追加直後がユーザーの関心や期待値が最も高い時期であり、この「高温ゾーン」とも呼べる期間を逃すと、ユーザーは急速に関心を失い「低温ゾーン」へと移行してしまいます。つまり、この熱狂的な期間のうちに、アカウントの価値を深く印象付ける必要があるのです。

3 72時間以内に集中配信する理由
72時間以内に集中配信するのには、いくつかの理由があります。まず、行動科学的な理由として、短期間に繰り返し刺激を与えると、トークルームを開く行動が習慣化しやすくなります。次に、心理的な理由として、単純接触効果(ザイオンス効果)により親近感の醸成が期待できます。さらに、メッセージ配信やリッチメニューへの反応(タップ)を見ることで、アクティブユーザーの早期判別が可能になるという理由もあります。
4 3通のシナリオ設計(最強の型)
1 シナリオの全体像
このシナリオの目的は、友だち追加直後の「挨拶」、アカウントが提供する「ベネフィット(利益)」、そして親近感を抱かせる「ストーリー(共感)」という3つの要素を72時間以内に計画的に伝え、ユーザーの信頼を獲得することです。
2 具体的な配信内容
具体的な配信内容を説明します。
まず、①ファーストメッセージは友だち追加直後に送ります。目的は、友だち追加への感謝と、このアカウントが提供できる最大のベネフィットを明確に提示することです。コピー例としては、「〇〇さん、友だち追加ありがとうございます!このLINEでは[最大の価値]をお届けします。」といった内容が考えられ、アクションとしてアンケート(タグ付け)や診断コンテンツへ誘導します。
次に、②セカンドメッセージは24時間後を目安に送ります。目的は、第2のメリットを提示し、具体的な行動を喚起することです。ここでは「人気No.1の[コンテンツ名]をご紹介します👇」のように、ハードルが低く、かつ興味を引く内容にし、Web記事への誘導や資料請求ボタンの設置を促します。
最後に、③サードメッセージは72時間後を目安に送ります。目的は、感情的な共感(ストーリー)を伝えることで、「私たちがこのサービスを始めた理由」や「お客様の声(成功事例)」などを紹介し、共感や感想の返信(タップ)を促すことで親近感を醸成します。

5 配信設計のコツ
配信設計にはいくつかのコツがあります。まず、シンプルなテキストを心がけ、長文を避け、タップするメリットを明確に伝えます。画像は1通につき1枚にします。読み込み速度と情報量のバランスを取るためです。また、ボタンやリッチメニューのタップを促すために、「▼」や「👇」などを用いてタップ領域を明確化することも重要です。
6 なぜタップさせるのか
なぜタップさせることが重要なのでしょうか。それは、ユーザー側にとっては、タップすることで有益な情報を得られたという「報酬体験」となり、それが行動の習慣化につながるからです。そして、運営側にとっては、タップという行動は興味関心の表明であるため、タグ付けによるセグメントやアクティブユーザーの可視化に役立ちます。
7 72時間以降の配信
72時間が経過した後の配信は、ユーザーの反応に応じて分岐させます。72時間以内にアクティブな反応があったユーザーには、そのセグメントに基づいた通常配信(週1〜2回程度)へ移行します。一方、非アクティブ(反応なし)だったユーザーには、別のステップシナリオ(例えば、3日後にもう一度メリットを訴求する内容)や、休眠掘り起こしのためのシナリオへと移行させます。
8 運用でつまずきやすいポイント
運用でつまずきやすいポイントが2点あります。よくある課題は、リッチメニューが単なる「リンク集」になっていることです。対策として、タップすると画像やテキストが返信される設定(例:👍)を追加し、報酬体験を設計することが重要です。もう一つの課題は、完璧なシナリオを求めてしまい、いつまでも配信が始まらないことです。対策として、まずは「3通の型」でスタートし、反応を見ながら改善(PDCA)を回すことを優先してください。
9 おわりに──72時間を“関係づくり”の出発点に
友だち追加後の72時間、すなわち「高温ゾーン」を制することが、LINE運用の成功の鍵です。この3通のシナリオを実践すれば、72時間後、トーク画面の反応が変わり始めるでしょう。
友だち追加後の72時間を制することは、トークの反応を高めるだけでなく、その後の関係づくり全体をスムーズにします。3通の型(挨拶→ベネフィット→ストーリー)で、ユーザーは「このアカウントは価値がある」「毎回タップすると得をする」という成功体験を短期間で積み上げられます。ここで得られたタップデータやタグは、その後の配信を“勘”ではなく“根拠”で組み立てるための土台になります。
最短で効果を確かめるなら、今日から「3通の型」を走らせるのがベストです。完璧を待たずに小さく始め、ユーザーの反応で正解を見つけていく。72時間はゴールではなく、ブランドとユーザーの“良い習慣”を育てるスタート地点です。
『自社でもこの3通をすぐ走らせたい』『既存のフローを見直したい』とお悩みでしたら、ぜひ一度ご相談ください。最適なプランをご提案させていただきます。何かご不明点があれば、お気軽にご連絡ください。経験豊富なスタッフがしっかりとサポートいたしますので、どうぞご安心してお問合せください!
商藝舎の視点
「72時間の型」は非常に強力な戦略ですが、我々は、これを単なる「友だちを離脱させないテクニック」として捉えるのではなく、「お客様との長期的な信頼関係を築くための最初の体験設計」であると考えます。
お客様の期待が最も高いこの瞬間に、我々のブランドが提供できる本質的な価値と想いを誠実に届けること。それこそが、長期的な関係性構築に向けた最も重要な第一歩になると確信しています。


