MBMにいるディレクター陣は、今の所、ディレクション業務だけを行う人はいません。
デザイナー兼ディレクター、営業兼ディレクター、エンジニア兼ディレクターと、領域を跨ぎながらプロジェクトを進めてもらっています。
そしてディレクションをするメンバーは全員、プロジェクトマネジメント(以下PMと呼びます)を勉強してもらっています。
実際にメンバーそれぞれがディレクションとPMの重要性を理解し、視野を広げながら様々な案件に関わっていくことで、プロジェクト全体が円滑に進むようになっていると思います。
実は私も元々デザイナー出身で、恥ずかしながらPMという言葉を知りませんでした。
『PMBOK』というプロジェクトマネジメントの考え方の本を読み、衝撃を受け、今までの経験値で圧倒的に足りていなかったことを思い知らされました。なぜ炎上してきたのか。なぜ忙しいのに、売上がいかないのか。なぜプロジェクトが長期化するのか…。
『PMBOK』を読み、やってみて、試行錯誤して、それでも炎上して、やっとわかってきたPMの考え方について、いかに大事だったかを書き起こしていこうと思います。
プロジェクトマネジメントの9つの知識エリア
MBMでは、Web制作をするメンバーは小さい案件からディレクション業務を少しずつ経験してもらいます。
スケジュール作成から始まり、スコープや前提条件の整理、外注先の選定から交渉まで、見積もり作成、
そして進行管理、品質管理、社内外のコミュニケーション、公開前のチェック。
私たちの強みであるワンストップでの制作フローではすべてのタスクが重要事項です。
プロジェクトマネジメントの考え方をまとめた『PMBOK』には
プロジェクトマネジメントには「9つの知識エリア」がある
と書いています。
①プロケジュト統合マネジメント
②プロジェクト・スコープ・マネジメント
③プロジェクト・タイム・マネジメント
④プロジェクト・コスト・マネジメント
⑤プロジェクト品質マネジメント
⑥プロジェクト人的資源マネジメント
⑦プロジェクト・コミュニケーション・マネジメント
⑧プロジェクト・リスク・マネジメント
⑨プロジェクト・調達・マネジメント
9つの要素はすべてプロジェクトに必要な要素を網羅してあり、すっきりと整理され、過不足のない形にまとまっています。
私も「柔軟性と網羅性」を持ってこの要素を仕事に落とし込んでいったことで、
「炎上」することが圧倒的に少なくなった!と思っているので、
次回は実践した話を書いていきます。
参考書籍
Webプロジェクトマネジメント標準 PMBOK(R)でワンランク上のWebディレクションを目指す
株式商藝舎 取締役
札幌市立大学卒業後、大手企業から多くの仕事の依頼を受ける札幌のデザイン会社に勤務。2015年、商藝舎の創業に関わり現職。主に大型案件のプロジェクトマネジメント、制作進行、アートディレクション、デザインを担当。